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元探偵が日常をだらだらとテーマに沿って書き綴る。旅行記になるのか、体験記になるのか、それはこれからの秘密だ。


by atasakura

真夜中の訪問者。

こんにちわ。

それでは本日の日記です。

コラボではないですが、知人のサイトさんが
真夜中の訪問者ネタを日記で書いてるので自分もひとつ。

ピンポイーン。←うちのインターホンの音。

真夜中に静かな部屋に響き渡るインターホンの音。
思わず目を覚まして、時計を見ると時間は3時手前。
こんな遅くに俺の家を訪ねてくる人なんて見た事がありません。

そもそも家に人が訪ねてくる事すらないからな。切ない。

そんなわけですから、俺の家は押し売りの人たちくらいしか
来ないんですが、真夜中となるとその手の連中も来ないわけです。

となるとだ。

真夜中に訪ねてくる連中なんて、尋常じゃない連中に決まってます。
今まで真夜中に訪ねてきた連中なんて、ストーカー、
黒いピッコロ大魔王、ピンクコングとか
もうそれこそキチガイな連中しかいませんでした。(過去日記参照)

開 け て は い け な い 。

俺の強烈な防衛本能が危険信号を思い切り出しちゃってます。

しばらく放置すれば大丈夫だろう。


ピンポイーン。

無視。

ピンポイーン。

無視。

ピンポイーン。

無視。

ピンポイーン。

む・・・うるせぇぇぇぇぇぇえ!!!

駄目だ。コイツは俺が出るまで止めない気だ。
こうなれば喧嘩覚悟で文句を言ってやると思ったら
急にインターホンの音が止まったんですよ。

諦めたのかと思って、念のため10分ほど待った後に
部屋のドアを開けて外を見回すも誰もいない。

帰ったかと思って、ドアを閉めようとしたら

?「おきゃぁぁっぁあぁぁぁぁ!!!」

俺「うわっ!!」

奇声と共に、ドアの影に立つ人間が1人。
どうやら向こうは俺の顔を見て驚いたようです。ふざけんな。

俺「な・・・何してんすか」

?「夜分にすいません。トイレを貸して欲しくて・・・」

俺「はい?」

?「トイレを貸して欲しいんです」

俺「それは分かるけど、あなた誰?見覚えがないんですけど」

?「すいません。たまたまこの道を通りすがりまして、急にトイレに行きたくなったんです」

俺「通りすがりは分かったけど、どうして俺の家に来たの?」

?「なんとなくトイレを貸してくれそうな空気があったんです」

それどんな空気なのか俺にも分かるように教えてくれ。

俺「悪いけどさ。見知らぬ人を真夜中に家に入れるほど親切じゃないんだ」

?「えぇっ!?貸してくれないんですか?」

俺「悪いね。申し訳ないけど」

俺がドアを閉めようとすると、ドアにすがりついて必死に止める。

?「じゃ、じゃぁ。漏らしたらどうすればいいんですかっ!!!」

俺「知るかっ。真夜中で人もいないんだし、その辺ですればいいだろ」

?「外でしろっていうんですか?ありえない。なんて薄情な人だ」

俺「あのね。そりゃ貸してやりたい気持ちはあるけど、見知らぬ人を家に入れたくないんだよ」

?「じゃ。貸してください」

俺「駄目」

?「それならば、どうしろっていうんですか!?」

俺「知るかっ」

?「もし、夜中に外でしていて、その間に誰かに襲われたらどうするんですかっ!?」

俺「周りをよく見ろ。人は誰もいないだろ。襲われないから安心しろ。じゃーな」

?「そんなの分からないでしょ。じゃいいです。冷たい人だ。今からここで首を吊って、死んで思いのたけを失禁してぶちまけてやります」

俺「あ、そう?首吊るならロープ貸そうか?部屋にあるから」

?「冷たい・・なんて薄情なんだ。都会は冷たい。だったら、玄関の前でしてやる」

俺「ふざけんな。帰れ」

俺が少しキツイ口調で告げたのが、思いのほか心に傷でも入れたのか
東京の人は冷たくて、まるで悪魔のようだとうぉーんと泣きながら去っていきました。

それが今から6年前の話。

そして、それから1年後のある夜。

またしてもチャイムを連打する人がいるので
なんだよと思って、ドアを開けると、あのトイレ貸しての人がいやがった。

俺「何の用事?何しにきたの?」

?「昔の事を謝罪したくて・・・」

なんでも話を聞くと、当時は精神的に追い詰められていて
自分でもなぜそんな事をしたのか
良く分からない行動を取っていたんだそうです。
あれから1年が過ぎて、今は精神状態も良くなり、
仕事もしているんだとか。
だから、迷惑をかけた人々に
こうして謝罪して回ってるらしく律儀な事です。

俺「そうなんですか。それは良かったですね」

?「えぇ。ご迷惑をおかけしました」

俺「それじゃ。がんばってください」

?「あのー・・・・」

俺「なんです?」

?「トイレ貸してくだ」

俺「帰れ」

人はそう簡単には変わらないと思うあたさんであった。

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by atasakura | 2007-08-22 12:16 | 珍体験